スマイルゼミの発展クラスを小学4年生の長男が体験
「スマイルゼミの発展クラスは難しいの?」
「発展クラスは中学受験の準備になるの?」
「塾の費用が高いので、スマイルゼミの発展クラスで代用できないか?」
こんな疑問をお持ちの方は多いと思います。
わが家も小学4年生(当時)の長男がSAPIXという大手の進学塾に通っていますが、費用も高く、親の手間もかかるので、代わりになるタブレット教材を探しています。
そこで、評判の良いスマイルゼミの発展クラスを体験してみました。
この記事では、長男の体験を基に、以下の点を解説します。
- 算数と国語、英語の発展クラスの問題はどのようなものか
- 問題に取り組んだ長男の口コミ
- 学校、進学塾と比べた難易度
- 発展クラスは中学受験へ使えるか
- 標準クラスとの違いや料金
発展クラスの内容と小学4年生の長男の感想
わが家が今回の体験で発展クラスを選んだのは、2つの理由があります。
第1に、長男は学習の習慣は身についている。
第2に、中学受験を考えている。
そこで、タブレット教材の候補としてと考えたのが、スマイルゼミの発展クラスと中学受験に実績のあるZ会でした。
以下では、教材を選ぶ際に重視する教科として、算数と国語、英語の講座内容と長男の感想をご紹介します。
ぱぱきりん
算数:難問は動画で解説
算数は、計算問題、和差算の文章題、図形の問題、発展問題などがありました。
計算問題では、下の例は分数の足し算です。
入力方法は、中段のマス目一つに数字を一つ書き入れ、必要な桁数の数字が入ると、上の問題の空白の四角の中に転写されます。
長男は数字が汚いので、何度も本人の意図とは違う数字が入力されて、「あれ?」と戸惑っていました。
長男に言わせれば、「紙に書いた方が楽」だそうです。
ぱぱきりん
計算問題のレベルは、やさしかったです。
次に、文章題では和差算の問題が出ました。
先ず初めに基本の解き方が説明されます。
上の問題文の空白のところに、下の灰色のボックス内の数字の入ったブロックをタッチペンで移動させます。
次に、解説が表示されます。
解法の手順に沿って、今度は数字を入力していきます。
和差算の解き方を学んだら発展問題です。
発展問題になるとデザインがシンプルに。
それでも最初から線分図が表示されています。
ぱぱきりん
ここで一つ感じたことですが、この講座の学習で和差算の解き方は分かります。
でも、線分図を自分では書きません。
線分図を自分で書いて、間違えたり試行錯誤をしないので、どこまで実力として定着するのか少し不安です。
以上の算数の問題は、教科書と同じレベルだと思います。
長男は、算数の問題は「学校よりも少し進んでいるけれど、塾と比べるとだいぶやさしい」と言っていました。
私も、紙に問題文だけ書かれていて、「さあ、白紙に線分図を自分で書いて解きなさい」という塾のスタイルと比べると、分かりやすい反面、親切すぎるようにも感じました。
一方、体験期間中、長男が「全く分からない!」と降参したのは、次の図形の問題です。
小さな立方体を積み上げ、前後横から見た形状から、立方体の個数を推測する問題です。
良い問題とは思いますが、「え!?これをタブレットで解かせるの?」と驚きました。
積み上げられているパターンを書きたくても画面上の余白も限られています。
想像だけでは解くのは難しい問題です。
長男が解説を見ると、男性の講師が解説する動画が再生されました。
下の写真に写る手は、講師の手です。
画面内を手が動いていろいろと指さしながら、解き方の説明が続きます。
解説は分かりやすく、長男は「なるほどね!」と納得していました。
ただ、スマイルゼミのデジタルな教材とは雰囲気がガラッと変わって、アナログな解説動画になったので少し驚きました。
ぱぱきりん
算数の問題に感じる:タブレット教材の限界
以上の和差算と図形の問題の例から、タブレット教材の限界が感じられます。
例えば、小学4年生の算数であっても、線分図を書いたり、数直線を書いたり、樹形図を書いたりと、自分で手を動かすことが必要です。
何度も失敗しながら線を引いたり図を書いたりして、問題に慣れ、正解にたどり着きます。
でも、タブレット学習はそのような練習は難しいようです。
ぱぱきりん
国語:漢字や語彙の勉強には良い
国語は、漢字の問題や熟語、長文読解などを受講できました。
漢字は、ペンで書き込むボックスに漢字を書くと、上の問題の空欄に文字が表示されます。
長男は左利きです。
でも、利き手を左にタブレットを設定しているので、ペンでの入力に支障はありません。
また、新しい漢字は自分で書いて、お手本と見比べて細かな点を直します。
上手に書けると、美文字認定がもらえます。
ぱぱきりん
熟語の問題も豊富にあります。
こういうタイプの問題は、タブレット教材は強いですね。
文法の問題もありました。
例えば、つなぎことばの解説を読みます。
次に、問題を解きます。
問題が古文書のようなデザインになっているのは、世界地図に表示された宝箱をタッチすると問題が表示される、宝探しの形式になっているからです。
スマイルゼミの教材は、こういう遊び心があります。
長文読解の問題も有ります。
これは4択問題の例です。
他に、記述の問題も有りました。
一文字ずつペンで入力していくので、ちょっと面倒です。
長男に、国語の問題はどの程度難しいかと尋ねると、「学校と同じか、ちょっと難しいかも。塾と比べるとだいぶやさしい」とのことでした。
親の私が見ていても、学校よりはレベルは高いけれど、難しいという訳ではありません。
漢字や語彙は勉強量次第ですが、読解問題は小さい時からの読書量次第の面が有ります。
国語の教材を解くことで読解力がどれだけ上がるかは、評価が難しいです。
英語:ネイティブの発音が沢山聞ける!
2020年度から新しい学習指導要領に沿って、3・4年生は「外国語活動」という授業が始まりました。
これは、英語のコミュニケーション(聞く・話す)に重点を置いた授業を週に一コマ受けるものです。
長男は4年生から「外国語活動」が始まりましたが、秋になってもアルファベットを満足に覚えていませんでした。
ぱぱきりん
そこでスマイルゼミの体験では、英語の教材を楽しみにしていたところ、期待を大きく超える内容でした。
4年生では英単語や簡単な会話表現を教わります。
英単語については、例えば、町の地図の絵をタッチすると音声が流れます。
音声を聞いてから、自分の発音を録音します。
イントネーションが合っていないと、不合格になります。
簡単な会話も習います。
下の例は、”It’s on your right.(それはあなたの右手にあります。)という表現です。
単語や文章をネイティブの音声を大量に聞きながら学べるので、英語学習には理想的な教材です。
英語に関してはタブレット学習を継続するのとしないのとで学力に差がつくように感じました。
少し残念だったのは、発展コースであっても、月の講座数が限られているので、すぐに終わってしまうことです。
スマイルゼミの英語については以下の記事で詳しく解説しています。
小学4年生の感想のまとめ
長男がスマイルゼミの発展クラスを受講した感想をまとめてみます。
【算数】
- 難しい問題も動画の説明がついていて分かりやすかった。
- 学校よりも少し進んでいる。
- 塾と比べるとだいぶやさしい
【国語】
- 漢字の書き方が覚えやすい。
- 間違った時の説明が分かりやすい。
- 文章題は、学校よりも少しむつかしいかも。
【英語】
- 発音は分かりやすかった。
- 学校の英語の授業よりも分かりやすくて楽しい。
【全体のレベル】
- 学校よりは進んでいて、少し難しい。
- でも、塾よりはだいぶやさしい。
ぱぱきりん
発展クラスでも英語の量が足りなければ英語プレミアム
スマイルゼミの英語は良い教材だと思いますが、発展クラスでも問題量が少なく、物足りなく感じるかもしれません。
スマイルゼミでは、英語の講座は月ごとに配信されて学習量が決まっているので、やる気のある子はすぐに終えてしまいます。
その場合、オプション講座(有料)の「英語プレミアム」 を追加で受講すると学習量が2倍になります。
「英語プレミアム」は3つのカリキュラムがあります。
1.HOP:ネイティブの発音に触れる。1・2年生におすすめ。月額748円(税込み)~
2.STEP:4技能(聞く・話す・読む・書く)を強化。3年生以上におすすめ。月額748円(税込み)~
3.英検対策:英検5級から2級まで対策が可能。月額3,278円(税込 )~
3の英検対策コースであれば、学校の授業を超えて自分のペースで英検2級のレベルまで勉強を進めることが出来ます。
小学校だけでなく、中学、高校でも英語教育が強化されています。
子どもが自分のペースで高いレベルを目指せるオプションがあるのはありがたいですね。
発展クラスは中学受験の準備になるか?
スマイルゼミの発展クラスが学校の授業以上の内容・レベルであることは確かだと思います。
ただし、これのみで中学受験対策になるかというと、不安が残ります。
算数は、例えば、線分図や図形等を自分の手で書く作業のトレーニングが不足します。
それでは、難しい文章題などに対応できない恐れが有ります。
国語は、難しい中学の入試問題では、文章全体の論旨をさっとまとめる能力などが必要になります。
タブレット教材は、紙の教材と比べ、何ページにもわたる文章をさっと見直すことは出来ません。
ぱぱきりん
中学受験対策にスマイルゼミを使う方法はある
ただ、中学受験を考えている小学生でも、スマイルゼミを効果的に使う方法はあります。
先ず、受験勉強が本格化するのは5年生からです。
そこで、1年生から4年生の間にスマイルゼミの発展クラスで基礎と応用をしっかりと身に付ければ、塾での高度な学習についてゆけます。
また、SAPIXなどの人気の高い進学塾には入塾テストが有ります。
この入塾テストは難しく、不合格者が結構でるので、入塾テストに受かるために他の塾に通う子どもがいる程です。
事前に何の対策もせず、学校の勉強だけで入塾テストに受かるのは困難です。
そこで、スマイルゼミの発展クラスで学んでおけば、入塾テストの準備が出来ます。
ちなみに、人気の高い塾は、5年生時点で定員がいっぱいになり、入塾が難しくなります。
入塾テストは4年生までに受ける必要があるので、それに備えて、3年生までにスマイルゼミで学習を開始するのが良いでしょう。
ぱぱきりん
英語は中学受験対策にも使える
近年、私立中学では、英語の入試を取り入れるところが増えています。(参考:英語入試を行う私立中学)
タブレット学習は、英語学習に大変効果があると私は感じています。
スマイルゼミの英語プレミアムで英検対策コースをとれば、自分のペースで先取りして学んでゆくことが出来ます。
英検に合格できる学力が付けば、私立中学の英語受験にも有利に働きます。
この英語の学習を考えれば、4年生以降、塾とスマイルゼミを併用するという選択肢があると思います。
スマイルゼミの発展クラスと標準クラスの違い
出所:スマイルゼミ
これまで、発展クラスの内容や長男の口コミを解説しました。
次に、「発展クラス」がどのようなコースなのかを見てみましょう。
スマイルゼミには、標準クラスと発展クラスの2つのコースがあります。
標準クラスは、教科書の内容が中心です。
標準クラスの学習量は1日20分程度。
学校の進度に合わせて講座が配信され、1カ月の講座数は約30講座。
スマイルゼミでは、次のような子供に標準クラスを勧めています。
- 家庭での学習を定着させたい。
- 学校の授業の予習・復習をしっかりしたい。
- 学校のテストの点数を上げたい。
目標は、学習習慣の定着と基礎学力を高めることと言えます
発展クラスは教科書を超える内容を学ぶ
一方、発展クラスは、教科書の範囲を超えた問題を解くチカラを養います。
発展クラスの学習時間は標準クラスの1.5倍、1日で30分程度です。
1カ月の講座数は約40講座。
文章読解力や論理的思考力、問題解決力も学びます。
発展クラスは次のような子供が想定されています。
- 学習習慣は身についている。
- 日々の学習量を増やしたい。
- 難易度の高い問題に挑戦したい。
- 今後、中学受験する。
料金は標準クラスより2割弱料金が上がります。
ぱぱきりん
標準クラスから発展クラスへの変更は可能
スマイルゼミでは、標準クラスから発展クラスの変更は希望すればできます。
変更を申し込んだ翌月から、クラスが切り替わります。
また、標準クラスを受講している子どもの学力が発展クラスに達したとコンピューターが判断すると、自動でクラスの変更を勧められます。
ここで一つ注意が必要なのは、クラスの変更は教科ごとにはできないことです。
全教科同時に、発展クラス/標準クラスに移ることになります。
発展クラスの料金は?他のタブレット教材と比べて高い?
それでは、発展クラスの料金は高いのでしょうか?
発展クラスの料金は、英語プレミアムとの組み合わせも考えると、以下の通りです。
発展クラス、12か月一括(税込み) | |||
英語プレミアム無し | 英語プレミアム有り | ||
HOP/STEP | 英検 | ||
1年生 | 45,936円 月3,828円 |
49,920円 月4,160円 |
85,272円 月7,106円 |
2年生 | 52,800円 月4,400円 |
61,776円 月5,148円 |
92,136円 月7,678円 |
3年生 | 62,040円 月5,170円 |
71,016円 月5,918円 |
101,376円 月8,448円 |
4年生 | 64,560円 月5,830円 |
78,936円 月6,578円 |
109,296円 月9,108円 |
5年生 | 80,520円 月6,710円 |
89496円 月7,458円 |
119,856円 月9,988円 |
6年生 | 87,120円 月7,260円 |
96,096円 月8,008円 |
126,456円 月10,538円 |
参考までに、標準クラスの料金は以下の表になります。
標準クラス、12か月一括(税込み) | |||
英語プレミアム無し | 英語プレミアム有り | ||
HOP/STEP | 英検 | ||
1年生 | 39,336円 月3,278円 |
48,312円 月4,026円 |
78,672円 月6,556円 |
2年生 | 42,240円 月3,520円 |
51,216円 月4,268円 |
81,576円 月6,798円 |
3年生 | 50,160円 月4,180円 |
59,136円 月4,928円 |
89,496円 月7,458円 |
4年生 | 58,080円 月4,840円 |
67,056円 月5,588円 |
97,416円 月8,118円 |
5年生 | 68,640円 月5,720円 |
77,616円 月6,468円 |
107,976円 月8,998円 |
6年生 | 75,240円 月6,270円 |
84,216円 月7,018円 |
114,576円 月9,548円 |
英語プレミアム無しで、発展クラスと標準クラスを比較すると、例えば、3年生で英語プレミアム無しで比較すると、発展クラスは、標準クラスよりも10,080円高くなります。
ちなみに、スマイルゼミの発展クラスで英語プレミアムのSTEPを受けた場合と、Z会、進研ゼミチャレンジタッチのコースを比較してみます。
〇3年生の場合(12カ月一括払い、税込み)
スマイルゼミ | 71,016円 |
Z会タブレットコース | 71,808円 |
進研ゼミチャレンジタッチ | 51,090円 |
問題のレベルの高さで定評のあるZ会タブレットコースと比較すると、スマイルゼミは決して安くありません。
ぱぱきりん
スマイルゼミにお得に入会する方法
出所:スマイルゼミ
スマイルゼミに入会する際には、様々な入会特典やキャンペーンが用意されています。
資料請求だけでも特典の教材がもらえ、入会すれば、受講料無料や抽選でプレゼントが当たります。
例えば、2021年4月は、入会者から抽選で10名にT-falのクックフォーミーが当たるキャンペーンが行われました。
また、兄弟2人で入会した場合や、紹介者がいる場合には、デジタルギフトが2,500~5,000円もらえます。
これらの特典・キャンペーンの内容や注意点は以下の記事で最新の情報を解説しています。
ご参考になれば幸いです。
スマイルゼミの発展クラスが向いている子どもは?
今回の体験では、スマイルゼミの発展クラスは次のような子どもに向いていると感じました。
- 勉強の習慣はついており、学校の成績を上げたい。
- 中学受験はせず、公立の中学に進学する。
- 今は小学1~3年生で、中学受験までに間がある。
- 中学受験に向けた基礎固めをしたい
- 人気のある塾の入塾テストに備えたい
- 英語の学力を伸ばしたい
- 入試科目に英語がある中学校の受験に備えたい
発展クラスはこんな子どもはやめた方が良い
向いている子どもとは反対の条件になります。
- 勉強の習慣がまだ十分についていない
- 学校の授業内容が理解できていない
- 中学受験対策を一つの教材で済ませたい
ただ、中には、中学受験を考えているのだけれど家の近所に良い塾が無く、通信教育で準備をしたいとお考えのご家庭もあるかもしれません。
その場合は、Z会の紙ベースのコースや中学受験コースを検討するのが良いと思います。
そして、英語をタブレット教材学ぶために、スマイルゼミを併用するという選択肢も考えられます。
まとめ
スマイルゼミの発展クラスは、学校の問題をやや上回るレベルでした。
わが家は中学受験が近く、進学塾に通っているので、長男がスマイルゼミを続けることは諦めました。
でも、公立中学校に進学予定であったり、中学受験にまだ間がある小学1~3年生であれば、学力の伸びる教材です。
また、中学受験に向けた準備には効果があると思います。
先ずはスマイルゼミの資料請求をして検討し、良さそうであれば、2週間無料体験をしてみることをお勧めします。
2週間無料体験の手順や注意点は、以下の記事で解説しています。
【追記】
この記事ではスマイルゼミの発展クラスを取り上げましたが、タブレット教材では進研ゼミのチャレンジタッチも人気です。
わが家では、長男と次男が両方受講した結果、チャレンジタッチの方が良い教材という結論になりました。
以下の2つの記事では、スマイルゼミとチャレンジタッチについて、子ども二人の正直な感想と親の目線から学習効果やコスパなどを比較して解説しています。
良い教材を見つけるお手伝いができれば幸いです。